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13 名前: 僕はね、名無しさんなんだ 投稿日: 2006/03/31(金) 16 49 33 承太郎・セイバーの出だし 承 (聖杯戦争ねぇ・・・ ったく、ジジイのせいでまた変なのに巻き込まれたぜ・・・) 承 「ほれ、セイバーとやら ここなら邪魔が入らずゆっくり話ができる。 教えてもらおうか その聖杯戦争とやらのことをな」 町の片隅にある公園。公園と言うよりは平野と呼んだ方がしっくりくるかもしれない。 だだっ広い野原に遊具があるわけでもなくただ申し訳程度に所々に木が植えてあり、それにあわせてベンチが数箇所に設置されてるだけだ。 だが不思議な事に、地元住人からは人気はない。 杜王町ガイドブックによれば 「一言で言えば『気味が悪い』場所。数年前にちょっとした事故があり それ以来開発の案が出るわけでもなく、市から半ば放置されている。 住民の噂によればお化けがでるとか。 オカルト好きなら一度は立ち寄ろう。お勧め度★☆☆☆☆」 との事らしい。 今も承太郎とセイバーを除けば散歩をしてる男性が1人いるだけだ。 多くの人とは違い承太郎はこの場所が好きだった。 もともと人通りが多いところは好きではないし、ここなら派手に喧嘩をしても目立たない。 セ 「貴方───、本当に何も知らないのですね。貴方のような方がマスターになるとは・・・・・・」 承 「いいから説明してくれ、こっちだって好きでマスターになったわけじゃあないんでね」 セ 『わかりました。ではまず『聖杯』のことから、いえ『魔術』の説明からはいりましょう・・・・・・」 14 名前: 僕はね、名無しさんなんだ 投稿日: 2006/03/31(金) 16 50 28 承 「・・・・・・つまり聖杯を手に入れれば願いが、魔術師とやらの目的が果たせるってわけか」 セ 「簡単に言えばそうですね。それでその───、太郎はどうするのですか? 聖杯目的で私を召喚したわけではないのでしょう?」 承 「どうするも何も、あんたが出てきたのは事故だからな。オレは別に聖杯ってのに興味があるわけでもねぇ、 降りかかる火の粉は払うが こっちから何かしようって気はない。・・・・・・まあ知らん振りを決め込むだけだ・・・」 セ 「そう───ですか、」 承 「………不満か?」 セ 「私の目的は聖杯を手に入れることですからね・・・、かくなる上は────」 ━━━━━━━━不穏な空気が流れる二人の間に、 散歩途中の青年が あまりにも場違いな陽気な声調で、割って入ってきた─── 青年 「よう! あんた『空条承太郎』ってんだろ?」 承 「なんだ お前は……? 邪魔だから向こうへ行ってくれないか───」 青年 「ああーっと、言いたいことは色々あると思うが、とりあえず、再起不能になってくれ」 突。 何処から取り出したかは知らないが、青年はその手に槍を持っていた。 そしてその槍の先端は承太郎の左肩をいとも簡単に、まるで濡れたティッシュを突くが如く貫いていた。 ────否、貫ていたずだった。 15 名前: 僕はね、名無しさんなんだ 投稿日: 2006/03/31(金) 16 51 39 承 「野郎ッ!!」 セ 「太郎ッ!!」 青年の繰り出した槍は二つの要因で承太郎に届くことはなかった。 一つ、承太郎のスタンド・スタープラチナが槍を掴み、 一つ、承太郎の左肩には風の塊のような見えない『なにかが』守っていた。 青年「ひゅ~♪ やるねぇ、二人とも・・・っと!! 破ぁッ!!」 青年は捻りを加え、円運動の要領で今度は柄を使い攻撃してくる。 右肩を、 打、 太腿を、 突、 拳を、 刺、 両足を、 払。 獣の速さで的確に狙ってくる。 対する承太郎も常人では到底不可能な速さで、弾き、いなし、そらし、避わす。 獣が六つ目の牙を剥くより先にセイバーの不可視の風塊が槍の青年を襲う。 セ 「太郎ッ! 下がってッ!!」 青年 「ッと、嬢ちゃんが『セイバー』かい?」 セイバーの一撃をかわしつつ、両者の間が、ひらく。 16 名前: 僕はね、名無しさんなんだ 投稿日: 2006/03/31(金) 16 52 37 承 「野郎、新手のスタンド使いか!?」 青年 「やっぱ、あんたも使えるんだな。スタンドとやらを、しかも中々の使い手と見える」 セ 「太郎、傷はありませんか? ・・・・・・あなたは『ランサー』?」 槍 「正解。嬢ちゃんが最後に召喚されたっていうサーバント『セイバー』だろ?」 セ 「・・・・・・召喚そうそう狙われるとは私の幸運も大したことないようですね。 ・・・それより太郎、今のヴィジョンは『スタンド』という魔術ですか? 一般人がサーバントの攻撃を防げるとは思いません。 あなたはいったい・・・何者です?」 承 「………」 槍 「嬢ちゃん何も知らないんだな。なんなら親切でハンサムなオレが教えてやろうか? おおっと、そんなに睨むなよ折角の美人が台無しだぜ。 ────どうやら今回の聖杯戦争は『特別』らしいぜ。なんの因果か知らんが、何でもマスターが全員スタンド使いらしい。 魔術師兼スタンド使いってのもいるだろうが、大抵はちょっと魔術をかじった奴か────あんたの様に事故か 『スタンド』ってのは、ああ横の兄ちゃんに聞いたほうが早いだろうが、ま・簡単に言えば超能力、異能ってとこか? 雲の上の野郎の気まぐれか知らんが、今回の戦争に限っていえば『マスターはサーバントより強い』。 こんな風にな」 パチンッ、とランサーが指を鳴らした。 17 名前: 僕はね、名無しさんなんだ 投稿日: 2006/03/31(金) 16 53 25 承 「なにぃぃぃぃぃーーーーーーーーーーーーーッ!!」 セ 「グッ・・・・・・・・・・・バ・・・カな・・・・・」 砂が、セイバーの体を覆っていた。いやそれは覆っていたなんて生易しいレベルではなく『押し潰し』ていた。 承 「オラオラオラオラオラオラオラオラオラ オラァッ!!」 ラッシュ、ラッシュ、ラッシュ。機械より正確な動きでセイバーの周りの砂を『殴り払って』いくスタープラチナ。 が、払っていく横からセイバーを取り込んでいく砂。 いつの間にかランサーの横にはチョコンと一匹の犬が存在していた。 承 (いつの間に犬が・・・ まさか奴がスタンド使いかッ!!) 槍 「無駄だって。拳で砂が殴れるか? 剣で砂が斬れるか? ったく、嫌な世の中になっちまったよな~、な~んでカッチョいいサーバント様が犬の為に隙を作らなきゃいかんのかね。 おい! 人の足にケツを乗せるなっての! ・・・・・・あ~、安心しろよスタンド使いの兄ちゃん。 別にアンタを殺そうってんじゃない、ただそこの嬢ちゃんに消えてもらって あんたには他のサーバントと再契約できないように ちぃっとばかし入院してもらうだけさ。よかったなうちのマスターが殺し嫌いで。普通なら問答無用で殺してるとこだぜ?」 ランサーが槍の柄を承太郎に向ける、見逃してはくれないようだ。 承 (どうする? セイバーを見殺して逃げるか? ) 18 名前: 僕はね、名無しさんなんだ 投稿日: 2006/03/31(金) 16 55 04 …………んな事できるわけないだろうがよ!! 始想、展開、認識、意識を───集中させろ、限界を───超えろ、世界を───止めろ。 瞬時に世界とリンクする、(大丈夫。いつもの様にちょとだけ、ほんの少し光りよく速く動くだけだ・・・) 承 (スタープラチナッ!! 時よとまれッ!!) 承 「オラァ!」(まだミンチにはなってないようだな・・・) 止まった時の中でスタープラチナで砂の塊からセイバーを探りだす、もう少し遅ければ肉隗になっていただろうか? セイバーを引きずり出し砂から離し容態をみてみる。 少女の体は内臓まで砂が詰まっているようだった。 承 (今はここまでが精一杯か・・・奴らをぶちのめす時間はナイ・・・・・・時は動き出す・・・・・・・) 槍 「じゃあ少し眠っててもらおうか・・・・・・。おい、今何をした?」 (オレは一瞬だって目を離していない、奴のスタンドは────瞬間移動系の能力、それもマステレポーションか? ちぃ、逃げられたら面倒だな・・・) 犬 「?」 セ 「ゴホッ───、ゲホッ!」 承 「大丈夫か? ・・・・・・あんたは少し下がってろ 奴らはこの空条承太郎がじきじきにぶちのめす」 セ 「ゲフッ! ダ───メ、逃げて、ください、奴らは私にも判らない未知の能力を 持っています、 貴方なら スタープラチナの時止めで十分逃げれるはずです。ここは一旦引くべきです」 承 「…………おい、今なんと言った?」 セ 「ここは私が引き止めます、だから貴方は逃げてください、と」 承 「そうじゃあない、・・・今『スタープラチナ』って言ったよな? それにその能力も知っていた・・・」 セ 「………………」 承 「オレはお前にスタンドのヴィジョンは見せた、しかし『名前』は言っていない。『能力』も教えていない。 お前はオレのスタンドを『知らない』はず!! ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ つ じ つ ま が 合 わ ない!! これは現実ではない!! オレの心が見てる『幻覚』だッ!!」 19 名前: 僕はね、名無しさんなんだ 投稿日: 2006/03/31(金) 16 56 03 ────承太郎とセイバーが幻覚を魅せられていたベンチから100Mほど離れた場所の木の陰で二人の男性が話していた。 弓 「・・・・・・凄いな、彼気がついたぞ君の幻覚に。君の能力は既に魔術の域に達してるのにな」 プ 「まさか気づくとはね・・・もう少し寝てもらえればDISCを抜き取れたのだが・・・」 弓 「だから言ったろう? 寝ている間にオレが射ろう、と」 プ 「いくら私でも死人から記憶のDISCは取れない・・・ 何度も言ってるはずだ『天国』に行く為には空条承太郎のDISCが必要だと。 DIOの残した文献に聖杯戦争のことが載っていたが、『彼』は聖杯を使わずに天国にいく方法を示した。 いざとなれば聖杯も使うが・・・・・・やはり彼が最初に示した方法で私は天国にいきたいのだ。 ・・・・・・それに君は聖杯なんてどうだっていいのだろう?」 弓 「・・・まあな。オレ独りが足掻いた所で世界は何一つ変わらないのだから。 だがもし君の目指す『天国』とやらが、オレの知ってる世界と変わりないようなら・・・ いや、むしろ酷くなってるようなら、オレは君を切り捨てるぞ。例え後ろからだろうと」 プ 「もしそうなったら───────、いや、 そうならない事を祈ってるよ」 20 名前: 僕はね、名無しさんなんだ 投稿日: 2006/03/31(金) 16 57 40 承 「起きたか? セイバー」 セ 「太郎・・・? 今までのは夢・・・?」 承 「らしいな・・・どうやら敵に 二人同じ夢を見せられていたようだ・・・。立てるか?」 セ 「ええ・・・きゃっ」 承 「っと、」(どうやら相当体力を使ったらしいな・・・。こんな華奢な体で本当に闘えるのか・・・? ったく、面倒ごとに巻き込まれるのはジジイの血を受け継いだせいか・・・) 承 「・・・・・・おい、セイバー。オレは聖杯戦争とやらに参加するぜ・・・」 セ 「本当ですかっ!? でも、貴方は聖杯に興味などないのでしょう!?」 承 「・・・・・・別に興味はない。ただ、あんたに力を貸したいと思っただけだ。ただ、それだけだ」 セ 「ああ、ありがとうございます!!」 承 「………………やれやれだぜ」 セ 「それでそのぅ・・・非常に言いにくいのですが・・・・・・」 承 「ん? なにかあるのか?」 セ 「あのぅ・・・魔力を・・・・・・何というか・・・・・・・・・・補給して欲しいのですが・・・」 承 「・・・・・・・・・何?」 21 名前: 僕はね、名無しさんなんだ 投稿日: 2006/03/31(金) 16 58 42 承 「・・・・・・具体的になにをすればいいんだ?」 セ 「えーと・・・ナニをすればいいわけですが・・・・・・・」 (このあと太郎とセイバーがエッチィ事するんだけど参考になりそうな文よんでたらゴニョゴニョして疲れた北し18禁はまずいからオチだけ書くよ。 なんか途中までして太郎が「なんかわからんが辻褄があわない!!」とかディアボロっぽい事言って 目覚めたら太郎の部屋で ジョニィがライダーとセイバーの二人で3Pでゴニョゴニョしてて ジョ「あれ? 承太郎兄貴起きたの・・・? いや、はは、なんて言うかそのライダーもセイバーもいい女だから、えーと、あの何て言うか、ゴメン兄貴」 太郎「・・・・・・・・やれやれ、哀れすぎて我が弟ながら何も言えねぇ。丈助に治してもらう覚悟はできたか? オレはできてる」 みたいなオチが書きたかったけど前振りが長すぎて疲れたから加筆&修正&ここおかしくね? 見たいな事は暇な奴等がしたらいいじゃない もうオチが浮かばなかったら「辻褄があわない」でいいじゃない。
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107 名前:隣町での聖杯戦争 ◆ftNZyoxtKM [sage 四日目・夜:血跡] 投稿日: 2007/01/18(木) 04 21 25 影がぶつかり合う。 一つは音にも迫らんばかりに一直線に空を駆ける。 対する一つは、耳障りな哄笑と狂気を散らしながら虚空にて待ちかまえる。 ……それは幾度となく繰り返された光景だ。 今現在切った札は互いに少なすぎる。 だが、それとて『空を飛ぶ』という一点でもって圧倒的なアドバンテージを有している。 クラスとして最優であるセイバー。 英霊であるその身をして、飛行するという力を持たぬ身である以上、虚実入り乱れる攻勢など不可能である。 その差をして拮抗しているという事実こそ奇妙。 バーサーカーは新たに札を切り、それをして攻めることは幾らでも可能なはずであった。 「くっ!」 セイバーはまたも一撃をいなされ、爪をその身に受けた。 だがその爪の先、腕を右手で掴み、腹部を狙う一撃。 半ば牽制ではあるが、無防備に受ければ肋骨を砕いて余りある威力だ。 その一撃を、セイバーの身体ごと回転して回避する。 バーサーカーは空中であることのアドバンテージを、これ以上無いほど生かしている。 その回転と同時、開いた左腕を突き出し、肩へ掌底を叩き込み、その反動を利用して再び足場へと戻る。 空中に、しかも足場から遠い場所に居る限り優位は動かないと認めたのは既に過去。 だから認めた段階で、作戦を変えた。 彼の『宝具』さえ使えばその状況も動くだろうが、消耗は極めて大きく、何よりこれ以上ないほどに目立つ、それこそ大地を、街を抉る光の剣が如く。 故にその使用は不可能。 そうであるが故に、バーサーカーが動いた瞬間こそが好機。 その瞬間を、息の殺して待ち続ける―― 「……よし」 少し不安ではあるが、相手も所持している以上、拳銃の攻撃性能は無視できるモノではない。 莫耶をベルトに挟み、拳銃を両手で構えて消え始めた足跡を追跡する。 勿論、罠の可能性もあるため警戒は必須だが、ただ体勢の立て直しのために逃げているのならここで倒さねばならない。 外の敵――バーサーカーと呼ばれていた――は紛れもない殺人鬼であり、そのマスターも確実に殺人を肯定し、それどころか罪があるのかと問うた。 そのような在り方であるが故に、衛宮士郎は、正義の味方を志す者はその在り方を否定しなければならない。 彼は人を犠牲にしない為に、戦っているのだから。 ビルを抉り取るように大きく開いた穴から先の部屋を覗き見て警戒する。 姿勢は出来るだけ低く、血痕を追跡する。 一つめ、二つめの部屋には特に何か置いてあることはなさそうだ。 血の跡を追い、続けて三つ目の部屋を覗き見る。 「……ん?」 部屋に血が広がっている。 溢れた跡と言うよりも、結果として溜まったような跡だ。 「後ろを警戒して立ち止まったのか? それとも何か……」 物陰から出て、血溜まりに触れる。 埃や破片で白く汚れているが、やはり乾いては居ない。 ふとその先を見る。 抉り取るような穴は変わらず、だが。 「血痕が、途切れている?」 突然すぎる出来事に、咄嗟の思考が追いつかない。 罠? だとすればこうして注目して動きが止まった段階で何かをされているはずだ。 周囲を見渡すが爆発物や細いワイヤーのような物は……ない。 「だとすれば……なんだ?」 バックトラック? いや、そうだったとしても血痕は残るだろうし、そんな元気があるならやはり攻撃をしてくるのではないだろうか? あの時使われた魔術は防御のみという事から、防御のみに特化しているという仮定の下で、さらに武器が無いとすればその疑問は解消できる。 「とはいえ、血の跡が消えたことの説明にはならないよな……いや、待てよ」 今夜の衛宮邸での戦いで、桜が腕に影を巻き付けて止血処理をしていた事を思い出す。 防御魔術の応用で、似たような事が出来るのか? 追撃を警戒しながら止血すると同時に、その処置の際に生じる自らの血の跡に注目させ、警戒させて距離を稼ぐ。 ……ありえるな。 強襲:そうはさせない、一気に追いかける 警戒:いや、そう考えさせるのも罠だとしたら? 投票結果 強襲 4 警戒 5 決定
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635 :隣町での聖杯戦争 ◆ftNZyoxtKM:2007/08/24(金) 04 13 42 「……エンジンを掛けても大丈夫ですか?」 逸る心のままにそう問うた。 その言葉が引き金になったのか、シャリフさんが堰を切ったように笑い出した。 その笑い振りは、見ていて清々しいほどで、思わず三人して見入ってしまった。 「ああ……面白かった、こんなに笑ったのは、ひょっとしたら初めてかもしれないわ、真面目そうな外見の割に抜けてるのね、『姉さん』て」 涙さえ浮かべて笑っていたのか、目元を軽く拭いながらシャリフさんが言った。 「……こんなところでエンジン回したら大問題よ、色々とね」 その言葉で思い出した。 Y2Kの排気ガスはとんでもなく高温だ。 有毒ガスとかそんなレベルの事はこの場合問題ではなく、可燃性の物体に引火して小火になりかねない。 実際土蔵の中身は木製の卓袱台だの藤ねえが持ってきて処分に困ったポスターだのが保管という名前で放置されている。 やったことはないがこんな物に600度を超えるガスが叩き付けたら多分即座に発火する。 「……ライダー、ここでエンジンを回すのは危ない、小火になる」 「そうでした……それにキーも差さっていませんね」 「キーはここよ」 そう言って、シャリフさんが手品のように肩口からキーを取り出す。 まるでそこに袋があるかのように、服の切れ目のような場所――だがそこには縫い目すらない――からだ。 「……今のは?」 手品の類ではないのは分かる。 「さあ、何かしら?」 誤魔化すように笑い、ライダーにキーを放り投げる。 それを無言のまま受け取り、ポケットに仕舞い込む。 「まあ、騒音の問題もありますから、遮音の結界を展開して貰わないといけませんね……まあスラストに比べれば静かでしょうが」 「……ライダー、それどう考えても比べる物間違ってる」 スラスト、正確に言えばスラストSSCはモンスターマシンと言うよりもモンスターそのものだ。 Y2Kはヘリのエンジンを搭載しているがスラストSSCは戦闘機のエンジンを二機も搭載しており、地上でマッハを公式に記録した代物だ。 そもそもあのマシンは明らかに『乗りこなす』とかそう言ったレベルの代物では無い。 読んだ雑誌には書かれていなかったが、あの直進振りから考えてみれば、左右に方向転換するためのハンドルすら無いのかもしれない。 「それじゃ、確かに渡したわよ」 それだけ言って、用件は済んだとばかりに踵を返す。 「衝動的に手に入れた物だけど……大事にしてくれると、嬉しい」 最後の方は消え入りそうな声だったけれど、それでも聞き取れた。 「ええ、勿論、大事にさせて貰います」 もしかしたら、彼女は感情表現が苦手なのかもしれない。 桜にもライダーにもそう言った面はあるし、桜に喚ばれた彼女も同じなのかもしれないと、ぼんやりと思った。 ぼんやりと眺めた背中は、土蔵の中からはもう見えなくなっていた。 「それじゃ、俺達も戻ろうか?」 「……そうしましょうか」 『結局私はなんで呼ばれたんでしょうか?』と言いたげな、釈然としない表情で桜が頷く。 ……この事を知っておいて欲しかったからなんだろうとは思うが、正しいかどうかは分からないのでそれは口にしない事にした。 「では私も少ししたら向かいます、二人はお先に」 剥がした布地を戻しながらライダーが笑う。 戻しながら車体を撫で回し、機体のラインを確かめているようで、その様子はいつになく浮かれている。 まあ、気持ちは良く分かる。 即座に諦めたとはいえ、乗り回したくて仕方の無かった機体だ、それが目の前にあって乗る気になればいつでも乗れるとなれば、そりゃ浮かれるのも当然だろう。 事実、握ったままの布地は掛けられることなく、もう片方の手で撫でたまま、目を潤ませて顔を赤らめている。 なんというか、その表情は物凄く色っぽい。 「……さあ、行きましょう」 ライダーの姿をじっと見ていたら桜に頬を抓られた。 なんというか、凄く痛かった。 印籠:居間に戻る ジェム:自室に戻る クラウン:縁側に座り込む
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【登場】KK聖杯戦争 【真名】大岡 忠相(オオオカ タダスケ) 【クラス】ルーラー 【マスター】豊川 典善(トヨカワ テンゼン)(依り代) 【HP】 52/52 ←元は46 【ラック】 3/3 【宝具】 2/2 【筋力】EX (8) 【耐久】A+ (7)+1 【敏捷】E (1) 【魔力】A++(8)+1 【幸運】C (4)+1 スキル 裁定者 自身は令呪を『自身以外の聖杯戦争の参加者』と同じ数所持し、全ての参加者に1画ずつ使用、または譲渡できる。自身はマスターを作成できず、聖杯戦争に優勝できない(願いを叶えられない) 不惑 任意の判定の直前に発動する。ラックを1点消費することでその判定を【筋力】で行うことができる。 不憂 [物理防御判定]時と[魔術防御判定]時に発動する。その判定の補正値に+4する。 不懼 サブ行動を消費して発動する。3ターンの間、味方陣営が与えるダメージに+1D6する。 宝具 地蔵縛 任意のタイミングで発動、解除可能。同じエリアにいる自身も含めたすべてのマスター、サーヴァント、その他はスキルを使用することが出来なくなる。 すでに発動しているスキル、宝具の効果も解除され、常時発動ものはこの宝具の効果中のみ解除される。また宝具は通常通り使用できる。 真母審争 自身が《物理攻撃》《魔術攻撃》を行う時に発動する。自身の攻撃判定が相手の防御判定を上回った時、対象の契約するサーヴァント、あるいはマスターとの契約を解除する。この時与えられるダメージは0になる。 マスターを持たないサーヴァントは全てのステータスが-2(1以下にはならない)され、マスターがサーヴァントに、あるいはサーヴァントがマスターに及ぼしていた一切の効果が消滅する。 この効果は戦闘フェイズ終了時まで持続する。 基本的にサーヴァントと召喚者であるマスターは同じシーンに存在しなければならず、マスターが同じシーンに存在しない、あるいはマスターを持たないサーヴァントは全てのステータスが-2(1以下にはならない)され、マスターがサーヴァントに、あるいはサーヴァントがマスターに及ぼしていた一切の効果が消滅する。 サーヴァント作成:TYPEⅡ(http //wikiwiki.jp/fateanother/?%A5%B5%A1%BC%A5%F4%A5%A1%A5%F3%A5%C8%BA%EE%C0%AE%A1%A7%A3%D4%A3%D9%A3%D0%A3%C5%AD%B6) 【容姿】 白い髪を丁寧になでつけた痩躯の老人。 【願い事】 ない。強いて言えば聖杯戦争の早期かつ穏便な終結。 このK市の土地の管理者である老人、豊川 典善(トヨカワ テンゼン)の体を依り代にして現界した。
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キャラシート【としあきの聖杯戦争TRPG】 【クラス】ルーラー 【真名】ユースティティア 【容姿】天秤と剣を持つ、目隠しをした女性 【その他】秩序・中庸 天属性 神性 女性 【英雄点】40点(ステ28点・スキル12点):令呪2画消費 【HP】25/25 【筋力】A :5 【耐久】A :5 【敏捷】D+:3 【魔力】EX:8(10) 【幸運】B+:5 【スキル1】神明裁決 A 5点:作成時、マスターの初期令呪を一画増やす。 【スキル2】神性 A+ 3点:魔術攻撃時、補正値5を得る。神性を保有する。 【スキル3】正義の裁定者 EX 4点:魔術防御及び奇襲防御時、補正値3を得る。 【宝具】剣なき秤は無力、秤なき剣は暴力(コート・オブ・ユースティティア) 1 / 1 【ランク・種別】固有結界・対悪宝具 A++ 【効果】 先手判定時に使用し、使用を秘話で宣言する。 全陣営は判定を魔術攻撃で行い、自身は補正値5を得る。 この先手判定で達成値が一番低かった対象は[{(判定の最高達成値)-(判定の最低達成値)}-10(最低1)]点のダメージを受ける。 この効果でHPが0以下となることは無い。 泥 【元ネタ】ローマ神話、ギリシャ神話 【CLASS】ルーラー 【マスター】比良坂 智也 【真名】ユースティティア 【性別】女性 【身長・体重】183cm・62kg 【属性】秩序・善 【ステータス】筋力A 耐久A+ 敏捷C 魔EX 幸運B 宝具EX 【クラス別スキル】 真名看破:A 直接遭遇したサーヴァントの真名及びステータスが自動的に明かされる。 気配遮断を使用している対象には幸運判定を要するが、同ランク以下であれば有利な補正が受けられる。 神明裁決:EX ルーラーとしての最高特権。 聖杯戦争に参加している全サーヴァントに令呪二回分を行使できる。 他のサーヴァント用の令呪を転用することは不可能。 対魔力:B 魔術詠唱が三節以下のものを無効化する。 大魔術・儀礼呪法などを以ってしても、傷つけるのは容易ではない。 【固有スキル】 神性:A+ 神霊適性を持つかどうか。高いほどより物質的な神霊との混血とされる。 ユースティティアもアストレアもそれぞれの神話体系における正義の神、つまり神霊そのものである。 天秤のカリスマ:A+ 司法における裁定とは、秤と力の両翼により成立する。 片方が欠けては公平なる裁決は望むべくもなく、片方が強大すぎては独善と見做す。 故にこの天秤は、正義の女神の有する力と双璧を為す。 【宝具】 『剣なき秤は無力、秤なき剣は暴力(トリブナーレ・ユースティティア)』 ランク:EX 種別:対悪宝具 レンジ:1~10 最大捕捉:999 正義の女神が被告に判決を下す、厳正なる法廷。 この場においては全ての供述は平等、法による支配のみが絶対となり、その他の制約は剥奪される。 空間により貼り付けられる法則は、スキルや宝具、ステータス補正などあらゆる効果の無効化。 サーヴァントとして顕現している以上は権能を扱うことはできないが、その一歩手前に位置する強制力を得る。 『極光抱く星乙女(ズベン・エス・カマリ)』 ランク:B 種別:結界宝具 レンジ:1~10 最大捕捉:30 ユースティティアと同一視される、ギリシア神話の女神アストレアの力。 如何なる時間であろうと星空を投影し、空間内の悪意を鎮める結界を作成する。 この結界の法則は、正義という概念を象徴し照らす一等星(スピカ)の光。 故に悪性の(アライメントに関わらず、天秤にそう判断された)対象には大きな効果が期待できる一方、善良な者には効き目が薄い。 【Weapon】 無銘・剣 ランク:B 殆ど装飾の施されていない、細長い両刃剣。 真名開放は不可能だが、スキル「天秤のカリスマ」発動時にランクがA+まで上昇する。 【解説】編集中 生前 死後 人間関係(生前) 人間関係(死後)
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【クラス】ルーラー 【所属陣営】黒 【真名】アルトリア・ペンドラゴン(セイバーオルタ) 【パラメーター】 筋力A 耐久A 敏捷D 魔力A++ 幸運C 宝具A++ 【属性】 秩序・悪 【クラススキル】 真名看破:? 認識したサーヴァントの真名・スキル・宝具などの全情報を即座に把握する。 あくまで把握できるのはサーヴァントとしての情報のみで、対象となったサーヴァントの思想信条や個人的な事情は対象外。 また、真名を秘匿する効果がある宝具を持っていれば、このスキルの効果を防ぐことが出来る。 対魔力:B 魔術発動における詠唱が三節以下のものを無効化する。 大魔術、儀礼呪法等を以ってしても、傷つけるのは難しい。 ……闇属性に染まっている為、対魔力が低下している。 【保有スキル】 騎乗:- 騎乗スキルは失われている。 直感:EX ムーンセルからのバックアップにより未来予測のレベルに達した直感。 戦闘時のみならず、平常時においてもある程度機能する。 これによりルーラーはルール違反の発生をある程度までは察知できる。 本来ならば自身の凶暴性を抑えるために大きくランクダウンするはずだったが…… 魔力放出:A 膨大な魔力はルーラーが意識せずとも、濃霧となって体を覆う。 黒い甲冑と魔力の余波によって、防御力が格段に向上している。 カリスマ:E 軍団を指揮する天性の才能。団体戦闘において自軍の能力を向上させる。 統率力こそ上がるものの、士気は極度に減少する。 【宝具】 『風王結界(インビジブル・エア)』 ランク:C 種別:対人宝具 レンジ:1~2 最大捕捉:1人 不可視の剣。敵に武器の間合いを把握させない。 シンプルではあるが、白兵戦において絶大な効果を発揮する。 強力な魔術によって守護された宝具で、剣自体が透明という訳ではない。 風を纏った刀身は光の屈折率を変化させ、元から有る剣の形状を不可視にしている。 『約束された勝利の剣(エクスカリバー)』 ランク:A++ 種別:対城宝具 レンジ:1~99 最大捕捉:1000人 光の剣。人造による武器ではなく、星に鍛えられた神造兵装。 聖剣というカテゴリーの中では頂点に立つ宝具である。 所有者の魔力を光に変換し、収束・加速させる事により運動量を増大させ、 神霊レベルの魔術行使を可能とする聖剣。 【人物背景】 ブリテンの伝説的君主・アーサー王その人である。選定の剣を引き抜き、不老の王となった。 第四次聖杯戦争で、切嗣により召喚。切嗣の勝利至上の戦闘方針と、彼女の騎士としての誇りは相容れることなく、結果反目し合う。 当時、彼に直接声をかけられたのは3回のみ(つまり令呪の命令)という徹底ぶり。 第五次聖杯戦争の折、士郎の体内にある聖剣の鞘が触媒となって召喚される。士郎に剣の誓いを立て、彼とともに聖杯戦争を戦う。 今の彼女の姿は第五次聖杯戦争において、『この世全ての悪』に囚われ、性質が反転した時と同一のものだが詳細は不明。 【サーヴァントの願い】 調停者のクラスとして現界するサーヴァントは「現世に何の望みも持たない」はずだが、現時点では詳細不明。
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861 :隣町での聖杯戦争 ◆ftNZyoxtKM:2008/03/06(木) 04 31 00 「一度退くのが賢明ですわね」 決断までの時間は極々短いもの。 既に異常繁茂した半ばまで破れていた窓に体当たりし、そのまま外へと跳び出す。 常人ならば足を折り、命さえも危うい突破口。 しかし彼女は魔術師であり、それに仕えるのは英霊として人外の域に置かれた存在である。 跳び出すと同時に着地地点を視認し、気流、質量を操作し着地に備える。 「これを選んだということは、下のアレをどうにかするのを優先する、と言うことで良いんだな?」 同様に着地したジェネラルが自らが跳び出した地点へ向けて連べ打ちを行い、数人を撃ち抜くと共に残り全ての頭を下げさせる。 「ええ、上の敵、情報は得られたのでしょう?」 「一応、おおまかなところはな」 それを使って有効な手だてが立てられているわけではないが、戦闘能力については大凡収集できている。 前後から現れた男女についての情報は特に得られていないが、追撃が無い事から判断して大きな戦闘能力は無い物と判断する。 「それで十分、とは言いませんが……」 着地し、僅かに残る衝撃を前方宙返りで逃し、砲火の先の敵を見据える。 「今は完全に未知のこちらに集中しましょう」 「とはいえ、どう攻めるね? 銃砲撃の類でダメージは与えられているようだが……あの調子だぞ」 ドロドロとカラダから崩れて落ちた液体がスライムのように蠢き元の姿に戻っていく。 「本格的に不気味ですわね……」 不快さを隠す事もせず、だが冷静に見据える。 小銃の銃弾を幾度となく受け、それでも止まることなく砲座へ突撃し破壊する。 そこには驚異を排除する、と言う本能だけでなくどこか意思のような物を感じ取れた。 「見たところ無差別破壊をしているわけでは無い……だとすれば司令塔があるのではなくて?」 例えるならば、前面に展開させた兵士にとってのジェネラルのように。 「だとすれば中央の『女王蟻』、そう名付けることにするが、あれがそうなのではないか?」 「残骸を食べ散らかす異形に知恵があるとは思えませんわ、その他の小物も同じ」 「……なるほど、アレは命令をこなすだけであとは暴れ食し繁殖するだけの存在と言うことか」 それは理性的な思考ではなかったが、感情的にはジェネラルも同意してしまうに十分な異形だった。 「それが正しいとすれば命令は極めて大雑把な代物で……あれを操る魔術師が居る、と言うことになるか」 周囲を見渡してみるが、それらしき存在は視認できない。 それは必然である。 どこからでも見られるような場所に居るとすれば狙撃の危険があるし、そもそもわざわざ戦力から離れるとは思えない。 そして周囲の灯りと呼べる物は街灯以外には月明かり程度で、遠距離からの視認は不可能ではないが難しいだろう。 「暗視装置の類でないとすればあとは魔術と……」 ジェネラルが言葉に詰まる。 「まさかさっきの連中に隠れていたか?」 仮説が正しい物として操作、という点に関して言えば上の敵と下の敵は同一の物だ。 操られた振りをすることも不可能ではないだろうし、『自らを他人のように操る』ないし他人と同時に操ることも可能かもしれない。 可否の判断は置くとして、そうだとすれば外見から判断することは完全に不可能と言うことになる。 「確かにそれは可能でしょうが……そう言った類の魔術を好む魔術師が居るとは思えませんわ」 魔術師は自我を強く持つ。 それは彼女自身がそうだったし、彼女の知る全ての魔術師が自我を優先していた。 それが例え一時的であり、手綱を自らが握っているとしても『操る』魔術の対象を自分とするとは思えなかった。 しかし、それでもその可能性を捨てず、ビルへと振り返る。 その途中、視界の隅になにかが映った。 「あれは……」 動いてしまった焦点を視界の隅であった場所に向ける。 見えたのは―― 月:座した影だ 星:空に飛ぶ影だ 闇:跳躍する影だ 投票結果 月:2 星:5 闇:0
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546 :隣町での聖杯戦争 ◆ftNZyoxtKM:2007/07/13(金) 04 15 21 『その事』に最初に気付いたのは彼女だった。 言い争いが深刻になったら止めよう程度には思っていたが、これから始まるであろう争いは傍観するつもりで余り集中していなかった ことによるのか。 それとも曲がりなりにも彼と契約を結んだ故か。 とにかく、最初に気付いたのは彼女だった。 一触即発、もしくは火薬庫での火遊び。 「あー、ちょっと良い?」 そんな状態の中、暢気な、軽いノリの声が響く。 「名城さん?」 「なんでしょう、ミスナシロ?」 当事者二人は睨み付けるような視線を送るが、名城は冷や汗を我慢するような表情でその視線を受け入れる。 「うん……それはわかってるんだけどねー」 くいくいと、ボロ雑巾のように床に投げ出されて倒れ伏す衛宮士郎を指差す。 「なんか息してないんだけど、どうしよう?」 数秒の間。 全員が言葉の意味を咀嚼するだけの時間が経過し、 『な、なんだってー!』 その直後から状況は激烈に動いた。 言い争う気持ちは微塵に吹き飛び、とにかく協力して呼吸を回復させようとする。 勿論それはそう言う状況に追い込んだ遠坂凛も同様で、飛びかかるように体に覆い被さりまず鼓動を確認する。 「心臓は動いてる、でも呼吸は全然してない、と、とにかく気道確保をして自立呼吸を回復させないと……」 「姉さん、どいて!」 桜は必死に記憶をたどりながら、気道を確保し、人工呼吸を開始した。 目が覚めてから、そんな話を聞かされた。 「……そっか」 なんだか怒る気も起きない。 とにかく生きてて良かったなぁって思った。 不意に、頬に水を感じた。 これは……涙、だ。 「桜、一体どうしたんだ?」 無言のまま、桜が胸元に顔を埋める。 「……不安だったんです、このまま目を覚まさないんじゃないかって……それに」 「それに?」 まだ他に、桜を心配させるようなことをしてしまっただろうか? 「他の誰かに、先輩を連れて行かれちゃうんじゃないかっていうのが、ずっと不安なんです。 みんな美人だし、姉さんも、ルヴィアさんも、ライダーも、イリヤちゃんだって、先輩のこと、大好きですから、だから……」 「桜」 胸元の桜を抱きしめる。 「確かにみんな美人だ、だけどさ、俺が誰を好きかっていうのは、それと別だろ?」 「せん、ぱい」 「もしかしたらさ、そう言うことだって有り得たかもしれないけど、それは起こらなかった、俺は桜を選んだ、それで良いんじゃない かな?」 片方の手の力を緩めて、頬を軽く掻く。 どうにも恥ずかしいことを言ってしまったなぁという自覚があった。 だけど、言わなかったこと、言っておかなければならないこともあった。 「それにさ……ずっと、ずっと考えてた事がある」 我知らず、抱きしめた腕に力を込める。 「けじめとか、そう言うことを」 「けじ、め……」 桜の体が震えている。 何を言わんとしているのか想像してしまったのだろう。 「俺はさ、『あの時』桜のやったことを、許す事も受け入れることも出来ないし、そこまで追い込んでしまった俺自身も、許せないと 思う」 それは『かつての理想 正義の味方 』として。 「だから、俺は笑っていて良いんだろうか、とか、そもそもここで生きてて良いのか、とか」 それは衛宮士郎自身として。 「でも、だからこそ、なんだと思う……その事を悩み続けようと思う、考え続けようと思う……桜と一緒に」 それは桜の味方としての答え。 「だからこれからも……よろしくお願いします」 「……はいっ、ずっと、ずーっと、よろしくお願いします」 桜は笑顔を見せてくれて。 「それじゃ、その……みんなと夕食に、しましょう……か?」 それだけのことで、理性と衝動のバランスが崩れてしまった。 桜の視線が顔から下へ向かって、盛り上がった一点で止まった。 「その……すまん」 「いいえ、良いんですよ、もう何日もしてませんでしたから……それじゃ、夕食の前に、私を食べちゃってください」 余談ではあるが。 隣室には心配だから、興味があるからと何人も集まっており、筒抜けであった、色々と。 甲:その隣室では 掌:一方の居間では 指:その後の居間にて
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【ルール】 版権キャラによる聖杯戦争を行うリレー小説です。 参加者の内、マスターは必ず少女でなければなりません。 【設定】 舞台はとある架空の街です。 マップの外も街や海が続いていますが、透明な壁に阻まれて脱出することは出来ません。 後述するNPCは壁の存在には気づいていませんし、平然と脱出することが出来ます。 参加者である少女たちは、この街で過ごすことに矛盾がないように偽の記憶を植え付けられて、同日同時間に、皆この街へとやってくる運びとなりました。 一般的なパロロワにおける、気が付くとOP会場にいた感じをイメージしていただければ幸いです。 少女たちは、何らかの切っ掛けで、あるいは何の前触れもなく、自分はこの街の住人ではないという真実の記憶を取り戻します。 そして、身体の何処かに三画の令呪が刻まれ、少女聖杯戦争参加の運びとなります。 同時に、少女は聖杯戦争に関する知識を手に入れます。 少女達が記憶を取り戻すまでの猶予は一週間です、早くに記憶を取り戻せば、キャスターならば陣地を作成しておく等、本番に備えて準備をしているかもしれません。 また、本番までに記憶を取り戻した少女同士で戦いが行われている可能性があります(俗に言う一話死亡【ズガン】枠です)(ズガン枠はオリキャラ且つ少女に限ります) ルーラーから夜の0時にメールによって『通達』が行われます。 携帯電話、あるいはPCを持っていない少女に対しては、手紙、テレビ、ラジオ、モールス信号、ラブレター、ルーラーによる直接的な伝言などを用いて行われます。 架空の街内には記憶を取り戻せなかった少女達と、少女達の家族や知人を模した偽物達がNPCとして存在しています。 NPCは特殊能力やサーヴァント等を持ってはいません。 【サーヴァント】 サーヴァントは記憶を取り戻すと同時に、召喚される英霊です。 マスターは皆少女ですが、サーヴァントが少女である必要はありません。 サーヴァントがマスターを失った場合、サーヴァントは消滅します。 ただし、消滅するまでに令呪を持ったサーヴァントのいないマスターと再契約を行うことで、消滅をまのがれることが出来ます。 【マスター】 サーヴァントを失ったマスターは消滅しませんが、原作における教会のような安全地帯はありません。 それどころか、ルーラー雪華綺晶は積極的にサーヴァントを失ったマスターを殺しに行きます。 マスターが令呪を失ってもサーヴァントは消滅しませんが、サーヴァント次第では裏切っちゃおっかな―チラッチラッとなるかもしれません。 <時刻について> 未明(0~4) 早朝(4~8) 午前(8~12) 午後(12~16) 夕方(16~20) 夜(20~24) ≪状態票テンプレ≫ 【X-0/場所名/○日目 時間帯】 【名前@出典】 [状態] [令呪]残り◯画 [装備] [道具] [所持金] [思考・状況] 基本行動方針: 1. 2. [備考] 【クラス(真名)@出典】 [状態] [装備] [道具] [所持金] [思考・状況] 基本行動方針: 1. 2. [備考] 【予約期限】 一週間です 【開始時刻】 早朝
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【オープニング】 No タイトル 登場キャラクター 場所 時間 作者 OP 聖杯戦争異聞録 帝都幻想奇譚 魔人アーチャー(織田信長) 不明 開幕前 ◆devil5UFgA OP カイン&魔人アーチャー カイン(直哉)、魔人アーチャー(織田信長) 聖杯内部 本格開始前 ◆devil5UFgA 【登場話】 No タイトル 登場キャラクター 場所 時間 作者 -022 高坂穂乃果&セイバー 高坂穂乃果、セイバー(アマテラス) ◆.OfI.CoB/2 -021 神の摂理に挑む者達 鹿狩雅孝、セイバー(カーズ) ◆yy7mpGr1KA -020 南ことり&アーチャー 南ことり、アーチャー(ヴィンセント・ヴァレンタイン) ◆devil5UFgA -019 羽藤桂&アーチャー 羽藤桂、アーチャー(白露型駆逐艦四番艦『夕立』) ◆RWOCdHNNHk -018 園田海未&ランサー 園田海未、ランサー(キュアラブリー) ◆devil5UFgA -017 アインツベルンが悪い 衛宮切嗣、ランサー(獣の槍) ◆lnFAzee5hE -016 渋谷凛&ランサー 渋谷凛、ランサー(アドルフ・ヒトラー) ◆Y0s8yQbTc2 -015 悪魔くん聖杯戦争(法) 松下一郎、ライダー(ザイン) ◆lnFAzee5hE -014 峯岸一哉&ライダー 峯岸一哉、ライダー(バビル2世) ◆devil5UFgA -013 島村卯月&ライダー 島村卯月、ライダー(マーズ) ◆HQRzDweJVY -012 宇佐見蓮子&ライダー 宇佐見蓮子、ライダー(伝説のモグラ乗り) ◆R1q13vozjY -011 マエリベリー・ハーン&ライダー マエリベリー・ハーン、ライダー(十四代目葛葉ライドウ) ◆g33OtL8Coc -010 槙島聖護&キャスター 槙島聖護、キャスター(フェイト・アーウェルンクス) ◆nEZ/7vqpVk -009 ふうまの御館&キャスター ふうまの御館、キャスター(加藤保憲) ◆devil5UFgA -008 七原秋也&キャスター 七原秋也、キャスター(操真晴人) ◆Y4Dzm5QLvo -007 狡噛慎也&アサシン 狡噛慎也、アサシン(焔) ◆arYKZxlFnw -006 ユズ・アサシン 谷川柚子、アサシン(復讐ノ牙・明智光秀) ◆Ee.E0P6Y2U -005 ジョーカー&バーサーカー ジョーカー、バーサーカー(ギーグ) ◆devil5UFgA -004 桐山和雄&ザ・ヒーロー 桐山和雄、ザ・ヒーロー(ザ・ヒーロー) ◆devil5UFgA -003 聖杯のUTSUWA リエンス王、ダッジャール(カオスヒーロー) ◆lnFAzee5hE -002 救世主の救い方 ロウ・ヒーロー、エンジェル(無道刹那) ◆TAEv0TJMEI -001 Ruler and Dominator ルーラー(シビュラシステム) ◆GOn9rNo1ts 【DAY BEFORE】 No タイトル 登場キャラクター 場所 時間 作者 000 DAY BEFORE:闇夜が連れてきた運命 運命に挑む者達 東京 日常 ◆devil5UFgA